皆さん、こんにちわ!
凡人サラリーマンのパンです。
僕は建設系の会社で10年以上サラリーマンをしてます。
今回は特別化学物質作業主任者の講習を受講しましたので、そのことについて書きたいと思います。
なぜ、講習を受講したかというと、2021年4月1日の政令改正により溶接ヒュームが特定化学物質に追加されました。
このことにより、2022年4月1日より、アーク溶接をする場合に作業主任者を選定する必要が出てきたため、今回受講をする事になりました。
正直な話、講習の内容は特定化学物質に特化した内容なので、僕みたいに建設現場でのアーク溶接だけが対象の人には、関係のない話が多かったです…
しかし、真剣に話を聞く事でたくさんの学びがあったので、共有出来ればと思います。
まずは、特定化学物質の危険性について書きたいと考えています。
ぜひ、最後までお付き合いください。
特定化学物質とは??
特定化学物質とは、『労働安全衛生法施工令別表第3』に定められています。
別表には、大きく分類が3つあり、それぞれの化学物質名が記載されています。
- 第1類物質…7種類
- 第2類物質…36種類
- 第3類物質…8種類
第1類物質が特に有害性が高い物質、第2類物質は第1類ほどでないが有害性がある物質、第3類物質大量に漏洩すると急性中毒が起こる物質になっています。
これらの物質は、僕らの生活を豊かにするために、使われている物質もあり、そういった現実を知ることも大切と感じました。
また、この法規はいろんな事件や事故があった事で改正等が行われている現実も知ることが大切と感じました。
八王子市歯科医師フッ化水素酸塗布事件
フッ化水素は第2類物質に認定されており、毒物及び劇物取締法の医薬用外毒物にも指定されています。
主な使用用途は、フロンガスやガラス加工、金属の洗浄、半導体物質のエッチング剤等で使われています。
歯医者さんではセラミックの表面処理等で歯科技工さんが使用するみたいです。
八王子市歯科医師フッ化水素酸塗布事件 は1982年に4月に発生してしまいました。
当時、院長が虫歯予防薬であるフッ化ナトリウムの残りが少なくなっているため、助手の妻に注文するように依頼をしました。
ちなみに、フッ化水素とフッ化ナトリウムは名前が似ていますが、別物です。
例で言うと、塩化ナトリウムと塩酸になります。
塩化ナトリウムは塩の事を言いますが、塩素とナトリウムで出来ています。
塩酸は、塩素と水素で出来ていて、毒物となります。
このことがフッ素でも言えます。
そして、妻は『フッ素』とだけ書いて歯科材料会社に発注をかけたそうです。
注文を受けた歯科材料会社は毒物であるフッ化水素と解釈し、その日に歯科に配達しました。
その際に毒物及び劇物取締法に基づいて受領書に押印を求められましたが、妻は何の疑問もなく印鑑を押して、薬棚に入れたそうです。
ちなみに、フッ化ナトリウムの場合は、毒物でないため、この押印の手続きはありません。
院長も瓶の大きさ等が違う事を認識していたが、前年の春から新しい歯科材料会社と取引をしており、違うメーカーのフッ化ナトリウムが届けられたと判断し、使用しやすいように従来、使用していたフッ化ナトリウムの瓶に入れ替えました。
(瓶にはフッ素水素と明記されていましたが、思い込みでフッ化ナトリウムと判断していたそうです)
いくつかのいつもと違うと感じるポイントがあったのにも関わらず、こうしてフッ化水素は納入されてしまいました…
4月20日に虫歯予防のために、当時3歳の女の子が当時33歳の母親と歯科医院に訪れました。
そこで、フッ化ナトリウムの瓶に入っているフッ化水素を脱脂綿にしみこませ、女の子の歯に塗りました。
その直後、女の子は『からい』といい暴れだしましたが、母親は嫌がっているだけと思い、母親と助手の女性で女の子を抑え込んで、歯に塗り続けたそうです。
すると女の子の口から白い煙が出てきて、女の子は悲鳴をあげながら診察台から転げ落ちました。
院長は反応に対して特殊体質と判断し、強心剤を注射して119番通報をしました。
しかし、症状が重篤だったため、女の子は亡くなってしましました…
このような痛ましい事件が起こってしまいました。
こうした被害を再度、起こさないためにもしっかりと特定化学物質の管理をしていかないといけないと認識されられます。
特定化学物質による健康障害
特定化学物質は種類によって、人体に対する健康障害の種類が違います。
また、特定化学物質を人体に吸収してしまった際に、人体全体的に健康障害を起こすのではなく、特定化学物質の種類によって、影響を受ける臓器が変わってきます。
- 局所腐食及び局所刺激…塩素、フッ化水素など
- 窒息…塩素、アンモニア、硫酸、硫化水素など
- 麻酔…塩化ビニル、ベンゼンなど
- アレルギー…クロム、ニッケルなど
- 発がん性…クロム化合物、溶接ヒュームなど
- 肝臓の障害…水銀、ヒ素など
- 肝臓の障害…カドニウム、水銀など
- 造血系の障害…ヒ素、ベンゼンなど
- 神経の障害…水銀、四アルキル鉛、溶接ヒュームなど
- 骨の障害…黄リン、塩化ビニルなど
- 歯の変化…フッ化水素、硝酸、硫酸など
- 目の症状…ヒ素化合物、硫化水素など
このように、たくさんの健康障害があり、この陰にはたくさんの被害があったことも物語っています。
まとめ
特定化学物質の危険性は十分に理解してもらったと思いますが、これらの物質が僕らの生活を便利にしてくれている事実もあり、全くなくすことが出来ない状況にあります。
では、どうしていくのがいいのかと考えた結果が、作業環境の改善をして、健康被害をなくすことです。
こちらは別の記事で書きたいと思います。
僕も意識していませんでしたが、世の中に存在している物は誰かが作ってくれています。
その人が、こういった特定化学物質の危険性と隣り合わせで作業をしてくれているから、僕らは便利な世の中に生きていると思うと、自分の世の中の見方が変わってきます。
僕はこれから、いろんな人に感謝しながら、僕もみんなのために働いて、みんなの生活の少しでもプラスになるように生きていきたいと感じました。
今回は以上となります。
最後までお付き合い頂き、ありがとうございました!
コメント